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循環脱気装置
オタリの循環脱気装置は、
超音波洗浄槽内の液を脱気することで、超音波の音圧強度を向上させ、
洗浄効果を格段にアップさせる事が出来ます。


強い超音波洗浄には「脱気装置」が不可欠です

超音波洗浄の洗浄力は、洗浄に使う液の溶存気体量により大きく変化します。特に水道水の溶存気体量は、気温、気圧、天候などにより日々大きく違ってきます。オタリの循環脱気装置は、洗浄漕の水や洗浄液を特殊な装置で循環させ、洗浄液に溶け込んでいる気体を超音波洗浄に影響しない値まで脱気し、洗浄力を最大限に引き出します。


洗浄機におけるキャビテーションとは

超音波洗浄機に於いては、強い超音波洗浄を行うために、洗浄液中に超音波による定在波を発生させます。超音波は疎密波で有る為に、液体中の疎の部分で真空に近い負圧が発生し、この負圧は液体中に存在する微小な気泡を核として、真空に近い泡(bubble)に成長します。更に、この泡は疎密波の密の部分で押しつぶされ、その際の液体の衝突により圧力波が発生します。この一連の泡の発生、泡の圧潰をキャビテーション現象と呼びます。そしてこの強い圧力波を利用した洗浄がキャビテーション洗浄と呼ばれるものです。


脱気により洗浄力は倍増します -- 超音波漕における脱気とは

大気中に放置された液体には、ある程度の酸素、窒素、二酸化炭素が溶け込んでいます。この溶存気体は、一定量を超えると、上記のキャビテーション現象を阻害してしまいます。超音波洗浄漕における脱気とは、液体中の溶存気体を、キャビテーション現象を妨げない程度まで下げることを言います。


循環脱気装置の原理

液体中の溶存気体は飽和状態を持っています。この飽和溶存気体量は、液体の温度が高いほどまた液体が置かれた気圧が低いほど低くなります。オタリの循環脱気装置は、特殊な液体用のポンプを用い、水量と水圧を最適化し、一時的に液体の飽和溶存気体量を下げます。そうすることで、液体中の溶存気体を泡として発生させ、放出する方式を採用しています。通常、溶存気体量は、溶存酸素濃度DO値で示されます。この装置を使用すると、水温が約20℃の時、8〜9mg/lの溶存酸素を3〜1mg/lまで下げることが可能で、3〜1mg/lの溶存酸素であれば超音波洗浄のキャビテーション現象を阻害しません。(溶存気体の測定の際、測定しやすい溶存酸素量を目安とすることが一般的で、ここでは溶存酸素量について記述しています)


オタリ循環脱気装置の特徴

浸透膜のフィルターなどを使用しない為、メインテナンスフリーで、耐久性が高く低コストな装置となっています。水または温水用モデルのUDS003A-WT80では、特許出願中の特殊な装置によって、脱気の状態を目視で確認でき、光学的なセンサーにより脱気状態を数値化し、自動運転も可能にしました。


視覚による脱気状態の確認

溶存気体を多く含む液体の流速を部分的に速くすると、その液体に負圧が発生し、飽和溶存気体値が下がり、沸騰状態となり液体中に泡が発生しその泡が水流を乱します。液体中の溶存酸素量を減らすと、泡の発生が少なくなるために水流は安定します。水または温水用モデルのUDS003A-WT80には特別に、循環脱気装置は水流の様子を目視で確認できる特殊な窓をもっているため、液体の脱気状態が一目で確認できます。この水流を特殊なセンサーで読み取り、脱気が完了したら運転を停止し、脱気が必要なときに運転を開始するという自動運転を実現しました。






■主仕様

水又は温水用
UDS001A-WT90

最大循環水量 :36ℓ/min (インバーター可変)
使用液 :水または温水
液温 :常温〜90℃
サイズ :W250mm×D500mm×H215mm
重量 :13kg
電源 :単相 AC100V 3A

[Newモデル 近日発売予定]

水又は温水用 + 自動運転

UDS003A-WT80

最大循環水量 :36ℓ/min (インバーター可変)
使用液 :水または温水
液温 :常温〜80℃
サイズ :W250mm×D500mm×H215mm
重量 :13.5kg
電源 :単相 AC100V 3A

ケミカル用
UDS002A-CH80

最大循環水量 :43ℓ/min (インバーター可変)
使用液 :水、アルカリ洗剤、酸性洗剤、炭化水素液
液温 :常温〜80℃
サイズ :W250mm×D500mm×H215mm
重量 :14kg
電源 :単相 AC100V 4A
この製品に関するお問い合わせは…

オタリ株式会社 UCUグループ
TEL 0263-72-3883 / FAX 0263-72-8115