オタリでは,TMD(Thermal Magnetic Duplication)方式のビデオ・ソフト・テープ用高速デュプリケーション・システムを開発し,現在までに国内/海外を含めて200台以上を出荷しています.TMDシステムを採用することにより,品質の安定したプリントを省スペースで効率良く,かつ大量に生産することが可能となります.
TMDは二酸化クロム(CrO2)特有の温度特性を用いた高速転写技術を実用化したものです.熱磁気転写(Thermal Magnetic Duplication:TMD)と呼ばれるこの技術は,二酸化クロムをコーティングした1/2インチ幅のブランク・テープ(コピー・テープ)と,プログラムがミラー・イメージ(鏡面画像)で録画されているマスター・テープとを密着させて走行させながら,コピー・テープの温度を瞬時に130℃以上まで上げてコピー・テープの抗磁力をゼロにし,直ちに冷却することによってマスター・テープの鏡面パターンをコピー・テープに転写するものです.